Days on the Rove: Exhibition感想

Exhibition感想

2017/12/27

171209多摩・武蔵野と澁澤龍彦

まずはパルテノン多摩の歴史ミュージアムへ。
ここで昔の展示図録を購入したのが理由で、展示を見たかったわけではない。
購入したのは「郊外行楽地の誕生 ハイキングと史蹟めぐりの社会史」というもの。
登山とまではいえないハイキング文化に興味がある。秩父・多摩・高尾山・丹沢・箱根にいたる途中の丘陵地帯を歩く文化について。
この本については、そのうちブログに書きたいと思っている。

とはいえ歴史ミュージアムも鑑賞。常設では板碑を発見。鎌倉文化は多摩にも広がっている(当然だが)とあらためて感じた。
企画展の「多摩市ツバメ調査から見た地域~30年前の調査とくらべて~」も興味があまり掛ける分野だが、興味深く見た。
巣の分布の変化(都市の変化で変わるもの・変わらないもの。マンションでの巣のある階数と土地の高低差の関連など)。
過去に害虫対策でツバメを他地域から放鳥したことなども知る。そんなことをしたんだ…

国立に移動。多摩信用金庫国立支店の中にある。たましん歴史・美術館へ。

名称:武蔵野文化協会創立100周年記念展「"武蔵野"研究100年ー鳥居龍蔵と井下清−」
場所:たましん歴史・美術館(多摩信用金庫国立支店内)
会期:2017/11/28〜12/10
入場料:無料
見学日:2017/12/09
図録:無し。展示リストのみ配布。

武蔵野文化協会やその前身武蔵野会を簡単に説明すると、戦前に歴史・考古・人類学・民俗学などが分化する前に、武蔵野(といっても山手線西側も含む)をフィールドとしたグループのこと。今でも存続しているし、江戸東京たてもの園の前身の武蔵野郷土館の運営も行っていた団体。
最近個人的に多摩・武蔵野がブームなのもあって、興味を持った。

展示内容は武蔵野会・武蔵野文化協会の資料。武蔵野会の重鎮、鳥居龍蔵と井下清の書簡・原稿。旧石器時代から現代までの発掘・遺品・文化財など。
個人の趣味で鳥居龍蔵の書籍と江戸から明治期の地図に興味を持った。
特に鳥居龍蔵の書籍。武蔵野関係の書籍は文庫とかで読めないものかなぁ。
(あとは武蔵野会が委託を受けた発掘調査の記録に横浜市金沢区のものがあったのは記録しておきたい→称名寺貝塚)
ブログを書くに当たって展示リストを見ていたら、村尾嘉陵の本も展示していた模様。うーむ、気がつかなかった。惜しいことをした…

考古学的なものにあまり興味が湧かない人なので、ちょっとオーバーヒート気味だったかな。
階下にあった図書室が充実しているみたいなので、調べ物にぜひ活用したい場所になったかな。
多摩信用金庫が出しているPR誌が郷土資料的に充実していて、バックナンバーを頂いてきた。それぞれに面白い本でした。

#今日の戦利品 その二。偶然入手。電子版もあるらしいが…。多摩信用金庫刊行の冊子。特集がおかしい。(俺は大好物ですがw)

国立から京王線に乗る手段を散々悩んだ末に、中央線→武蔵野線→南武線→京王というルートを選択。バスや徒歩を使えば、もっと楽だったかな…(まあ、多摩センターに行くのに小田急線をつかったり、無理矢理感がある一日ではあった)

芦花公園に移動。世田谷文学館で澁澤龍彦展を!

名称:澁澤龍彦 ドラコニアの地平
場所:世田谷区立世田谷文学館
会期:10/7〜12/17
入場料:¥800
見学日:12/9
図録:無し?

学生時代、澁澤龍彦の小説にかぶれた。(正確にはそのまえに、異端文学・芸術紹介の随筆を読んでいた)
中でも絶筆になった高丘親王航海記は日本の三大幻想文学のひとつだと思っている。(ほかは、森敦の月山・鳥海山、折口信夫の死者の書)
澁澤のコレクションや当時の掲載雑誌、書籍が並んでいるが、やはり高丘親王航海記の原稿に目を奪われる。
あの透明感と幻視にあふれる小説の原稿・肉筆が目の前に…。食い入るように眺める。
推敲のあとをながめ、言葉の選び方をじっくりと味わう。ああ、至福の時間。
この展示はそれだけで十分。それだけで…

あの原稿に魂を吸い取られたのか、新宿へ出て紀伊國屋書店とベルグで楽しむつもりが、イマイチ乗り切れず新宿駅からそのまま帰宅。フナラシすることも無く家へ。
移動距離が長かったせいか、精神力を使ったせいかは判らぬが、なんだかとっても疲れた日だった。目玉は至福を味わったようだったがw

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2017/12/17

171111神奈川の養蚕展

名称:「横浜・生糸」ものがたりⅠ”かいこ”と暮らす ーかながわ養蚕録ー
場所:シルク博物館
会期:2017.10.7〜2017.11.12
入場料:¥700
見学日:11.11
図録:あり。購入。¥1000

神奈川の養蚕について以前から興味を持っている。
近現代の横浜港をひとつの起点としたシルクロードであると思っている。くわえて、横浜の近郊でも養蚕が近年まで行われていて、その遺構もいろいろ残っている。
また、近世の養蚕が近代の養蚕への入口になったのも事実。
調べれば深い世界が広がっているように感じている。

今回の展示は、神奈川の養蚕そのものにスポットを当てた展示。

江戸期の養蚕の教科書。元禄時代のものも。
養蚕錦絵という図解された養蚕の様子。絵に記された言葉は古い養蚕の手引き書のものらしい。
喜多川歌麿の錦絵も。広重や五雲亭貞秀(横浜錦絵の!)も。
芸術性(とくに歌麿だと、そう感じるw)と手引きとしてのアンマッチw
双六状のものもあり、いいアイデアだなと感じた。

神奈川県の養蚕の統計データ。
明治期に最大の生産農家数になった明治30年代と、戦後のピークになった昭和32年の桑園面積、農家数、出荷量を地域ごとにカルトグラフィ?にしたもの。(ただしデータを纏める地域が違うので一概には比較できない )

昭和32年、横浜市内には337軒の養蚕農家!そんなにいたのか。(市内の分布を知りたい気がする)
昭和32年の段階で鎌倉市から三浦半島には養蚕農家はすでに消滅。明治では(旧三浦郡で)113軒ほどいたのだが…。

平成元(1989) 年までは横浜市内でも養蚕農家がいたそうだ。(青葉区)。その写真。
県内でみれば2010年にそれまで残っていた養蚕農家12軒が一斉に廃業。
(たしか国の農業政策の変更で、補助金を競争力がある分野・地域に重点配分する様になったのが原因だったと記憶)
そのうちの一軒の写真とビデオ。見ていると結構な重労働(蚕の扱いが面倒)なのに驚かされた。たかだか一ヶ月間とはいえ、家族総出でおちおち寝てもいられなさそうな雰囲気。
(幼虫の状態で購入して育てるものらしい。卵からとなれば期間も手間も増えるのだろうしな)

最後が養蚕信仰について
これはね、護符を見るだけで満足。今でもこういう護符ってつくっているのだろうか。
川崎の日本民家園の中に養蚕信仰の祠が移築されているらしいので、現地に行ってみてみようと思う。
小正月の繭玉って、養蚕信仰のひとつの表れとは知らなかった。今まで自分の中でつながっていなかった。これからはそういう意味で小正月を見ることができる。

今回の展示は大満足。近代のシルクロード系の展示もいつかやってくれるのではないかと期待したい。
(あとシルク博物館、案外外国からの旅行者が多く見られたような。ちょっと驚きでした)

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2017/12/16

171104小田原へ

ブックカーニバルin鎌倉のジオ好きメンバーで小田原に遠征。小田原では小田原ブックマーケットのジオ好きメンバーと合流。県立生命の星地球博物館へ

名称:地球を「はぎ取る」 地層が伝える大地の記憶
場所:神奈川県立生命の星・地球博物館
会期:2017/7/15〜11/5
入場料:¥720(招待券利用)
見学日:11/4
図録:あり。購入。¥900

地層を標本化する方法が、はぎ取り方。地層表面に接着剤と裏地を貼り付けて、剥がすという方法。結果として1枚のシートに地層を薄く転写した状態になる。
簡易的にホットメルトでもできるらしいので、どこかでやってみたいw

はぎ取る様子のビデオ、結構無造作で笑う。そのはぎ取りの厚みや立体感に感心。こういうのは見なくてはわからない。

はぎ取ったシートは展示用に広げているが、普段は丸めて保管してあるのこと。地層を丸めてあるということに、ちょっとした笑いがこみ上げたのだが、これは個人的な感覚か。

地層をはぎ取るだけではなく手彫り?隧道の内側をまるっとはぎ取ったもの。こういう地層の残し方もあるのね。その展示方法になるほど、と。
はぎとりには、接着剤?とグラスウール。露出した面というより、その奥の裏側がはぎとりの見える側になるのね。なるほど。

さまざまなはぎ取りが合ってなるほどと思いつつも残念だったのは、昨年?話題になった天地返し(降り積もった富士山の火山灰と耕土を入れ替えるもの)のはぎ取りがなかったこと。あれだって立派なかながわの記憶でしょ。もったいないなぁ。

メンバーがジオ好きということもあって、それぞれのはぎとりの前で話が弾むことw。こんなに面白い機会はなかなか無かったかもしれない。

以前の石展2よりもずっと力が入っているように見えた。(まあ歴史博物館の石展を見ているので、二番煎じ感が抜けなかった俺の問題もあるのだが)

あとは、この展示を見たことが、あの本のあの部分に生きているのかなとか、あとから感じました。(これは本人に突っ込んでみたいw)

常設展に入る前に、神奈川の宙観図(人工衛星視点の鳥瞰図)の前で喧々諤々。鎌倉のメンバーはしっかりミュージアムショップで宙観図のクリアファイルを買って帰るというw

常設展も規模が大きすぎてなかなか飲み込めないという要素はあったものの、地元ネタでようやく復活。上倉田層・長沼層の出土物を見られたのが、個人的ハイライト。今の現地で絶対に露頭を見つけたいですよ。

生命の星・地球博物館に行く前に温泉地学研究所の門前まで行けたのがうれしかった。いつかはあのロビーを見学したいと思っています。

小田原に戻ってから小田原BMの主催者と合流。彩酒亭 洞というお店で一箱意見交換会。このお店が本当に素敵なお店。料理も酒も素晴らしい。
その席ではお互いの違いを超えた意見を交わせたと思う。こういう機会があると自分たちの行動も客観的に見えてくるのでよいね。来年も不忍遠征は合同で行いたいと思ってます 。

今日の一番の発見は小田原って案外近いということ。また行こう。そして黒糖焼酎紅さんごの旨さよ。どこかで入手したいw

いい一日だった。感謝。(小田原のお二人に特に感謝。)

#昨日の戦利品 生命の星・地球博物館の企画展良かったあ。自然史資料はタンポポネタがあったので入手。そして鳥瞰図クリアケース。ごはんイケルで、これ。

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20171007かまくらブックフェスタ

#昨日の戦利品 かまくらブックフェスタとmobloさんにて。北と南さんにご挨拶、なぜか暗渠トークを展開する俺。映画酒場の月永さんまで巻き込んでしまったw

鎌倉の秋のブックイベント。かまくらブックフェスタ
今年もいい感じ。北風が吹いていたのに、室内は暑いぐらい。
出版社のかたに声を掛けつつ、様々に本を見ていく、それが愉しい。
一箱古本市とはまた違った雰囲気。それも愉しいね。

ブックフェスタ来ました〜

のんびりといいイベントでした。終了後はモブロ→ヒグラシの定番コース。
ヒグラシでは入れ替わり知人が来るもので、つい長居をしてしまった。いけないなぁ、反省。

久しぶりの鎌倉ヒグラシ!

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2017/12/05

171117『東京の編集者』重版記念展「山高登が愛した昭和の東京」@コミュニケーションギャラリーふげん社

夏葉社からでた山高登「東京の編集者」の記念展。以前の東京古書会館の展示には行けなかったので、情報を知ったときには小躍りをしたぐらい。

元新潮社の編集者。当時から装釘を手がけ、退職後は木版画家として過ごしている方。昔の東京の写真もよく撮影されていて、それが「東京の編集者」にも多数掲載されている。今回はその木版画と写真の展示。

11/7-18『東京の編集者』重版記念展「山高登が愛した昭和の東京」

木版画の温かみはやはり実物に限る。丹念に眺めた。写真のキャプションで、場所を特定できた写真もいくつか。そうか、あんな場所だったのか。(牛田とはね)

開催されたスペース(コミュニケーションギャラリーふげん社)は書籍の印刷会社の事務所。そこの一部を書店・ギャラリー・カフェとして開放している場所。とても素敵な空間で、しばらくのんびりと過ごしていましたよ。また再訪したい。

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2017 11月 17 2:42午前 PST

敬愛する歌人・水原紫苑さんのトークイベントも開催されているので、サイン本が販売されていた。つい購入。
秋田の日本酒手ぬぐいは、新橋の交通会館内の秋田のアンテナショップで購入。

突然のオフになったこの日は、自分の誕生日でもあった。いいプレゼントを貰った一日だった。感謝。

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2017/08/16

20170813藤沢と横浜へ

今年の夏期休暇は期間も短く、体力的な不都合もあり、あまり遊べなかった印象。

名称:藤沢・相模の地図と歴史
場所:藤沢市藤澤浮世絵館
会期:7.22〜09.24
入場料:無料
見学日:2017/08/13
図録:なし

初めて行った藤沢浮世絵館。ちいさな展示スペースだがいい展示をしているみたい。浮世絵好きは行ってみるといいよ。

まずは常設っぽくなっている東海道・藤沢宿・江ノ島の展示。(どうやら企画展示が変わる際にこちらも別の展示になるらしい)

東海道は「行列東海道」という徳川家の上京(京都に向かうのをなんといえばいいのですかね?)を描いた複数画家による連作(文久3年)。直接徳川の紋を入れるわけにはいかないので、頼朝に仮託し桔梗紋が描かれている。
大磯に虎姫が描かれていたりして、お約束系多し。まあイメージって大切だものなぁ。

藤沢宿は小栗判官。
ちゃんと鬼鹿毛も描かれた作品もあったりして面白い。からくり(覗き絵紙芝居のようなもの?)の文句を集めた一枚版が面白かった。文句をずっと読んでしまった。
吉田初三郎の遊行寺鳥瞰図も展示されていて眼福ですがな。

江ノ島は海岸風景の変化。
浮世絵と彩色石版画、彩色写真(横浜写真とも?)での表現の違いを見るという構成。
表現は違っても絵の構成(見る位置と角度?)は変わらないのが面白い。

絵葉書の展示もあって、江ノ島の対岸、龍口寺の脇に昭和三年から6年間の間、遊園地があったらしい。そこが発行した絵葉書が展示されていた。遊園地には高さ六階の展望台もあったようだが、その展望台の写真がなかったのが残念でした。どんな風景だったのかな。(場所も知りたいですな)

ようやく企画展示。
江戸から明治/大正までのあらゆる地図が展示。
いろいろあったが、吉田初三郎の震災鳥瞰図の脇に広島の原爆鳥瞰図を貼っているあたりに、意志を感じた。
ミニコーナー的に藤沢ゴルフ場と辻堂の空襲のパネルも貼ってあったのも特筆すべきかな。

本当にちいさな美術館だし、無料なのも心配だけど、これからもいい企画展示を期待したい美術館かな。(斉藤コレクションの展示先としてもね)

横浜に移動して図書館の展示を鑑賞。

まずは県立図書館の「ヨコハマ浮世絵散歩 図書館で楽しむ横浜絵」
実物と複写パネルによる展示。
まあ本当にちいさなコーナーなので期待はしていなかったが、見ることができることと知見を得られるのはありがたい。横浜絵そのものは6年ぐらいしか流行らなかったなんて行かなければ知らなかっただろうな。

もうひとつの「江戸期神奈川の紀行文ー「江戸を読む」出版記念ー」
これもちいさな展示。大きく取り上げられていたのが、十返舎一九の「金草鞋 箱根山七温泉江ノ島鎌倉廻」という作品。地図で実際のルートを明示してあったほど。

こういうのはわからなくても見ておくべきかな。いつか引き出しから取り出せれば愉しいと思うので。

横浜市中央図書館館内にある横浜市史資料室の展示「昭和横浜の構想図・完成予想図 過去に描いたヨコハマの未来」

これは面白い展示だった。
今とは違う横浜の姿がいろいろ展示されていた。
震災復興よりも戦後の復興の方が面白い。
横浜市庁舎の案の模型写真。今の市庁舎以外は凡庸…とおもいつつも、鎌倉市や逗子、平塚と同じような建築案(低いバルコニーで各回が囲まれているようなもの)があるのに驚いた。これって当時の標準設計みたいのがあったのかね?

鶴見某所のオートレース場計画やそごう側にモノレールを走らせる計画(まじか)、杉田総合駅の計画図、綱島駅再開発でアンダーパスを作る計画など、本気なのか大風呂敷なのか笑ってしまうほどの計画のあれこれ。

1970年の野毛再開発ショッピングモールのパースなんて爆笑するレベルでした。あんな野毛、野毛とは呼びたくない…

ベイブリッジの完成予想図、今のような吊り橋ではない姿。あれだと、港の風景も違って見えただろうね。そして橋をくぐれる船の制限もあって大変だったろうなぁ、と。

…沢山ありすぎてめまいがするほど。見にいくなら気力体力時間をたっぷり使ってみるべし。しかし作られなかった横浜の姿、荒唐無稽なものと、完成していたら便利だっただろうものと…嗚呼。

当日は大船ヒグラシ文庫でスーマーさんのライブがあったのだが、体調も考えて回避。それが一番の残念。夏休み中、外で一度も呑まなかったなぁ…とほほ。

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2017/08/15

20170715地図を見にいく企画展二つ

名称:ハマッ子、三浦半島を行く
場所:横浜市歴史博物館
会期:06.21〜07.17
入場料:¥500(常設展込。企画展のみは¥200)
見学日:07.09
図録:あり。¥500。未購入(当日気がつかず)

江戸時代を中心とした横浜と三浦半島の関係を扱った展示。
付録的に三浦半島の海食洞窟遺跡の展示も。

コンパクトながら興味深い展示。横浜と三浦半島のつながり。
伊豆や三崎から江戸へ魚を輸送。その資料群。
中近世では陸路と海路の組み合わせによる交通があったようで、伊豆から逗子〜金沢(など)を抜け江戸へ海路でというルートがあった模様。

ほかに朝比奈峠の茶屋の写真。永嶋家によるお台場への石材輸送など。
地図、浮世絵(複写の展示が多かったかな?)を眺められたのはよかった。
後半の海食洞穴遺跡、貝塚はいぜんの展示の抜粋かな?

館内ロビーで神奈川考古財団の発掘速報?が展示。地元の発掘成果が出ていて興奮。資料を貰ったので、じっくり読むつもり。

名称:横浜・地図にない場所~消えたものから見えてくる、ハマの近代~
場所:横浜開港資料館
会期:4/26〜7/17
入場料:¥200
見学日:7/9
図録:あり。購入。¥432

今の横浜からは消えてしまったものたちを取り上げた展示。
最初に現在の地図に明示して、そこに何があったのかを考えさせる構成。
地図を眺めても案外思いつかなかった。答え合わせで、なるほどという感じ。
辨天社、塩田、魚市場、元町百段、監獄、海岸、吉田川、海水浴場など
今はなくなってしまったものの理由を最後に考察しているところがよい。地図から消えた理由を、開港・震災・高度経済成長の三つにわけている。が、戦災、バブル、最近ならY150〜林市政の三つも(展示で紹介された場所ではないけれども)加えるべきかなと俺は思います。

横浜の地図や沿線案内地図、五雲亭貞秀の鳥瞰図も見られたのはよかった。
なかでも石渡江逸の木版画が二つも見られたのは眼福。長島橋と柳橋かな。

帰りしなに横浜都市発展記念館にたちより、見る機会を逃した「ようこそ横浜地図ワールドへ!」の図録を購入(¥1728ナリ)。 歯噛みしながら読みましたw

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2017/07/10

20170514鎌倉にまつわる企画展ふたつ。

名称:鎌倉映画地図
場所:川喜多映画記念館
会期:2017.3.17〜7.2
入場料:¥200
見学日:5.14
図録:あり。購入。¥600

“鎌倉を舞台にした映画”と“街歩き”を組み合わせた展示。
鎌倉diaryが半分。4姉妹の浴衣が展示。(しみじみ眺める…って、おいw)
ツィゴイネルワイゼンとか、山の音をちゃんと見てみたいものだと。
日本初の映画製作所だった大正活映(横浜、浅野総一郎の息子が出資。谷崎潤一郎も関係。最初の映画は鎌倉が舞台)に触れられていたのもよかった。

名称:春の特集展 長谷寺のちょっとむかし ―幕末・明治・大正・昭和―
場所:観音ミュージアム(長谷寺)
会期:2017.2.9〜5.14
入場料:¥300(拝観料)+¥300(入館料)
見学日:5.14(またしても最終日)
図録:なし

幕末・明治・大正・昭和という激動の時代の中で、長谷観音として親しまれてきた鎌倉・長谷寺。この特集展では、近現代の長谷寺と周辺地域の移り変わりを、貴重な写真、絵図、資料、そして昭和初期のフィルム映像でふり返ります。

第1章では、幕末・明治・大正の長谷寺をご覧いただきます。長谷のシンボル、大きな茅葺の観音堂。さまざまな写真や絵葉書に登場します。しかし大正12年(1923)の関東大震災では大きな被害を受けてしまいました。 貴重な写真や資料で幕末から関東大震災までの長谷寺の様子をご紹介いたします。

第2章は、昭和初期の観音堂復興再建の一大プロジェクトを中心に展示します。 関東大震災で傾いた観音堂はしばらくの間、棒で支えるだけの応急処置が施されていましたが、昭和2年(1927)に再建が計画されました。 本格的に工事が始まったのは昭和5年(1930)。その後、昭和の大恐慌や日中戦争、太平洋戦争が勃発し国内情勢は悪化、観音堂内陣が完成したのは着工から13年後の昭和18年(1943)のことでした。 困難な時代の中で進められた観音堂再建事業の写真は必見です。

第3章では、昭和の観光パンフレットや鎌倉でおみやげとして販売されていたポストカードなどを展示し、昭和のあれこれをご覧いただけます。 その中でも一番のみどころは、昭和初期の9ミリと16ミリフィルムの映像(個人蔵)です。 全6時間以上ある映像を約20分にまとめ、映された場所・年代などの特定を行い、新たにテロップを付けました。「長谷寺と長谷のくらし」「鎌倉の風景」「鎌倉のくらし」「長谷の祭りと鎌倉カーニバル」の4テーマをお楽しみいただけます。 人々の生き生きとした暮らしや、祭りの賑やかさなど、昭和初期の活気ある生活が実感できる貴重な映像となっています。

第三章が目的。ポストカードとフィルム。
特にフィルム。石渡源三郞商店の先代の撮影。鎌倉?アマチュア倶楽部という映画グループを設立。
戦前の鎌倉カーニバルの映像(これがとてもいい!)鎌倉にとどまらず、大船、鎌倉山、山崎の自動車練習場(あそこかな?)なども。
地元民を撮した物が中心だが、別荘族のものも。暮らしぶりが違う!天と地ほども違うように見える。
アマチュア倶楽部という名は、先に記した大正活映のインスパイアだよな。石渡さん、映画を見たと想像。

長谷寺のは震災、観光についても説明。本堂の復興(戦中!)も興味深いものだった。

この後はかまくら蔵書室を覗いて、ヒグラシ文庫へ。まかない4杯と絶品ポテサラ、牛すじカレー。

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2017/07/09

20170707七夕古本夜話@大船ヒグラシ文庫

大船ヒグラシ文庫で開催された第4回 books moblo(古本屋)+ヒグラシ文庫(立ち飲み屋)共同企画「本」とその周辺をめぐる不連続レクチャー『七夕古本夜話』 南陀楼綾繁(編集者、文筆家) インタビュアー:荘田賢介に参加。

一箱古本市の生みの親とブックカーニバルの主催者のトーク、場所がヒグラシ文庫となれば参加は必須というところ。
鎌倉のスタッフや出店者、小田原のメンバーなど見知ったかたが、多くちょっとした同窓会気分でしたね。

一箱古本市、古書、出版文化など話は多岐に広がりましたが、どれも興味深い話ばかりで愉しい宵の口でした。

…とはいえ、会場の熱気と酸欠、昼食抜き(そういえば水分もあまり…)の状況で、体調不良を起こす始末。一部の方にはご心配とお手数をおかけしちゃいました。スイマセン。
一時は救急車(タクシー)を呼んで貰うべきかと思ったほどでした。(今は回復済み)

自分の体調は自分で整えるしかないわけで、自重すべきところは自重しなくては。

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2017/06/21

170521 平塚美術館

名称:リアルのゆくえ-高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの
場所:平塚市美術館
会期:17.04.15〜17.06.11
入場料:¥800(招待券で無料入場)
見学日:05.21
図録:なし?

 江戸時代から徐々に招来された西洋画は、その科学的な写実技法が伝統的な日本の絵画と大きく異なり、当時の人々に衝撃を与えました。高橋由一は西洋の石版画と邂逅し、その迫真の描写に感動して洋画家を志しました。彼にとって写実とは、自然や身近なものなど外界に対する清新な感動を伝える手立てとして機能しました。さらに大正期、岸田劉生は北方ルネサンスの巨匠たちの「クラシックの美」をめざし卓抜した描写力で写実を極めました。それは現実を超え出る写実であり「内なる美」の表出として高く評価されています。劉生および彼の率いる草土社は同時代の青年画家たちに大きな影響をもたらしました。ここにおいて写実は外界の描写のみならず内面を表出する手段として機能しました。由一と劉生の事物に対するアプローチは異なりますが、両者とも偽りのない心情を示すため細部まで写実的に再現する必要があったことに変わりはありません。

 その後、写実絵画は時代の変遷とともに、様々な役割を担いました。また、写実という概念そのものも時代の思潮により変化をきたしました。それは西洋由来の写実をいかに消化し己のものにするかという意識の表れかもしれません。

 今また細密描写による写実が注目されています。本展は、移入され150 年を経た写実がどのように変化しまた変化しなかったのか、日本独自の写実とは何かを作品により検証し、明治から現代までの絵画における写実のゆくえを追うものです。   

リアリズムってなんだろう?見ればみるほどわからなくなってくる。感想が「写真みたい!」では意味がないものなぁ。 少しでも感情が載っている作品の方が、理解できる気がした。

そういう意味では長谷川潾二郎の猫はリアルさよりも心情的な空間のひろがりを感じさせられたように思うのだが。(猫だからという理由ではあるまい)
猫のヒゲをつい確認してしまった。これはいい絵だなぁ。もう一度、洲之内徹の気まぐれ美術館を読みたくなったよ。

ほか高野野十郎、岸田劉生、中村不折、五姓田義松、犬塚勉など。

名称:斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり
場所:平塚市美術館
会期:17.04.15〜17.06.11
入場料:¥400(上記招待券で無料入場)
見学日:05.21
図録:あったらしい?

 太平の世を謳歌していた江戸時代後半、多くの人が旅に出るようになりました。その背景として、江戸・日本橋を起点とした各街道が徐々に整備されて道中の安全性が高まったこと、経済の発展により人々の生活に余裕が生まれたこと、また、十返舎一九作『東海道中膝栗毛』の大ヒットにより旅への関心が強まったことなどが挙げられます。旅に出ることが叶った人々は、伊勢神宮などへの参詣を名目に、東海道を上りながらの物見遊山を楽しみました。

 現在の神奈川県域は、江戸時代には武州(武蔵国)・相州(相模国)と呼ばれ、江戸の庶民が信仰した寺社や古くからの景勝地が点在していました。江の島や大山は信仰の場所として多くの参詣者を集め、金沢は風光明媚な場所として、箱根は湯治場として人気がありました。また、武州・相州には、京と江戸を結ぶ主要な幹線道路である東海道が通り、平塚をはじめとする宿場町が賑わいをみせていました。各地のそのような賑わいが、多くの浮世絵師によって描き出されています。

 本展は、川崎・砂子(いさご)の里資料館館長・斎藤文夫氏が長年にわたって精力的に収集した浮世絵の中から、神奈川県内の名所・東海道の宿場を題材とした優品200 点をご紹介することで、郷土の魅力を再確認しようとするものです。ここでご覧いただく名所の多くは、現在も変わらず私たちにとって馴染み深い観光地です。その今昔をお楽しみください。

砂子の里資料館、館での公開はやめたのよねぇ…。
とはいえ、こういう貸出を行うのはありがたい。神奈川だけの特権か。

浮世絵自体はそれほど感銘を受けない(おい)のだが、描かれているものには興味を持って眺めていた。たとえば大山。大山自体を描くとか阿夫利神社を描くのではなく、大山のアイコンとして良弁の滝が必ず描かれている。あの滝がキャッチという訳か。
金沢八景もアイコンとしての金沢なわけで、実際に金沢に行ってがっかりした旅人も多かったのではないか。
そういう目をもっと働かせれば、いろいろ発見も多いかな。今後の課題。

ほかに小林清親、川瀬巴水、石渡江逸が見られたのはめっけもの。笠松紫浪が気になった。
さすが、斉藤文夫センセコレクションという感じかな。神奈川は押さえてあるね。

このあと道を挟んで反対にある平塚市博物館も見学。

人文・自然とも雑多感(ごった煮)はあるものの、コンパクトながら押さえるところは押さえてある印象。地方の公共博物館はかくあるべし。(野外講座系も強いと聞いた記憶が、違ったかな?)

鎌倉に出て、中央図書館で貸出カードを作成(横浜市民でも作成可能になったのだ。感謝。)。ヒグラシ文庫にて、まかないを3杯。酔うて候(まだ日も高いというのにw)

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