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2015年12月

2015/12/31

Best of the Best 2015

今年一年の書籍、展覧会等の私的ベストを。

芸術部門

『月映(つくはえ)』田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎東京ステーションギャラリー 

池田修三展「プロフィル profile」秋田県立美術館 

別枠

鎌倉からはじまった 1951-2016全三回* *神奈川県立近代美術館鎌倉館 

博物館部門

開館20周年記念 植草甚一スクラップ・ブック、世田谷文学館 

第47回 地図展 横浜のまち みち みなと 

あこがれの「団地」高度成長とベッドタウン横浜横浜都市発展記念館 

書籍 2015新刊部門

暗渠マニアック!
吉村 生, 高山 英男
柏書房 ( 2015-06-25 )
ISBN: 9784760146093

 

蚕: 絹糸を吐く虫と日本人
畑中 章宏
晶文社 ( 2015-12-11 )
ISBN: 9784794968999

 

 

書籍 2015古書・旧刊部門

戯作者銘々伝 (ちくま文庫)
井上 ひさし
筑摩書房 ( 1999-05 )
ISBN: 9784480034779

 

ホームレス歌人のいた冬 (文春文庫)
三山 喬
文藝春秋 ( 2013-12-04 )
ISBN: 9784167838966

 

森田 誠吾
文藝春秋 ( 1995-01 )
ISBN: 9784167324049

 

櫓の正夢―鶴屋南北闇狂言 (ちくま文庫)

 

DVD/映画・CD/iTunes

白夜のタンゴ [DVD]
ワルテル”チーノ”ラボルデ, ディエゴ”ディピ”クイッコ, パブロ・グレコ, アキ・カウリスマキ
紀伊國屋書店 ( 2015-07-25 )

2015/12/29

12.11鎌倉文士 前夜とその時代@鎌倉文学館

名称:開館30周年記念特別展 鎌倉文士 前夜とその時代
場所:鎌倉文学館
会期:10.7〜12.13
入場料:¥400(優待券利用¥100円引き…だったかな?)
見学日:12.11
図録:あり。購入。¥864

昭和に入り、里見弴、大佛次郎、久米正雄らが暮らす鎌倉に、小林秀雄、林房雄、深田久弥、川端康成らが移り住みます。世代や主義をこえた彼らの活動は、鎌倉文士たちがまとまるきっかけの一つとなり、昭和11年に鎌倉ペンクラブが発足しました。開館30周年を記念し、鎌倉文士を「文學界」、鎌倉カーニバル、鎌倉ペンクラブ、貸本屋鎌倉文庫、鎌倉アカデミアなどの活動とともに貴重な資料で紹介します。

ブックカーニバルの企画展示にも関わる部分なので、じっくりと鑑賞した。

文士村と呼ばれる場所は幾つかあるが、鎌倉のそれは文士たちがまちづくりに深くコミットしていた部分が、他の地域との大きな違いだと自分は考えている。

いくつかメモ

久米正雄の町会議員立候補の文章。以前他で読んだものでは、由比ヶ浜海岸への観光船桟橋の設置問題が主足る要因のように書かれていたが、展示されていたものでは内容がちょっと違うようであった。

鎌倉カーニバルの実行委員用開襟シャツ(アロハ?)絵は横山隆一。すげえ!

文士たちが戦争末期にはじめた貸本屋、鎌倉文庫を描いた清水崑の絵。2枚目を知らなかった。(むしろその絵の方が繁盛ぶりが見えてくる)

戦後、里見弴が書いた鎌倉ペンクラブ解散の通知書。有名無実化していた団体を延命意味無しと一存で解散させたもの。若き文士時代と違って、それぞれが大家となった頃には活動する余裕はなかったのだろうな。

この展示を自分の血肉にできるのだろうか、(最近自分の限界を感じているだけに)心配ではある。

2015/12/28

12.27ボー燃会2015@胴網海岸

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今年も油壺近くの胴網海岸でボー燃会。

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呑んで

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食べて(クジラのたれ。初めて食べた。美味。)

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焚き火を眺めて語らう。

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そして海を眺めて、ぼーっとする(なぜ、シウマイ?)。

愉しい時間をすごせました。感謝。
帰鎌後はヒグラシ文庫・小町通りのあたらしい餃子屋をハシゴ。いい一日でした。

2015/12/19

猫綱版横濱百景之九  三ツ沢菜圃

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横浜駅から3キロ圏内の農村風景

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そして今日の戦利品。うまそうな野菜は正義だ。

近くの滝の川の暗渠も発見。今度、歩いてみよう。

2015/12/12

活字

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某月某日、とある場所で活字の鋳造を体験するという希有な体験をしました。
お誘いに感謝。

写真の活字は実際に鋳造したもの。宋朝体という書体。美しい書体で、自分もプライベート用の名刺をこの書体で作りたくなりましたよ。

いろいろお話を伺って、活版を取り巻く環境の大変さも見えてきました。
が、活版ならではの美しさを伝えられたらいいのにな、と感じさせられました。

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写真は戦争中の活字。ガラス製(他の活字屋・印刷屋?から頂いたものだそうで)。 戦争中に活字も金属供出させられたそうで、その代わりに作られたのがガラス製のもの。
これも一つの戦争遺産かな。

Someday Somewhere, *151211

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鎌倉市・鎌倉文学館、iPhone6s

サボって鎌倉の紅葉を。しばしの間、静かに眺める。

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2015/12/06

11.23生誕140年柳田國男展

名称:生誕140年柳田國男展 日本人を戦慄せしめよ ー「遠野物語」から「会場の道」、あで
場所:神奈川近代文学館
会期:10.3〜11.23
入場料:¥600
見学日:11.23(最終日!)
図録:あり。購入。¥700

言わずと知れた民俗学の巨人。柳田國男の回顧展。
「遠野物語」が有名か。

まずは子供時代。柳田という姓は婿養子先のもの。本来は松岡。松岡五兄弟の資料。
井上通泰(国文学者・森鴎外と友人)、医師、言語学者、画家(松岡映丘)。そうそうたる兄弟。
農政官僚(貧困の解消)を目指すきっかけとなったとある絵馬。
祠の神体である蝋石の玉をみて、神秘体験する國男。なんだか柳田の民俗学って、他の民俗学の創始者たちに比べて柳田は神秘性を全く感じないのだが、本人は神秘体験をしているという不思議。

学生時代、田山花袋、国木田独歩、島崎藤村(唱歌・椰子の実は柳田國男の実体験だものね)らとの交遊。特に田山花袋との交流は深い。
文学と民俗学の関係性もちょっと考えてみたくなる。
(田山や独歩は散歩文学も書いているので、似通った部分はあるのかもしれない)

農民の救済を目指し、農政官僚に。(しかし、法制局、内閣書記官室、貴族院書記官と歴任、昔は省庁を越えての移動があったのか。本人の思いや如何)
郷土会での内郷村(相模原市緑区)の村落調査。今和次郎の名も出るかと思ったのに…。
南方熊楠との交流。手紙を冊子体にまとめた物。あれを交流と呼ぶのか。一方的に翻弄されたようにも見える。
龍土会という文学サロンでの写真。これって、新東京繁昌記の誰か(吉井勇?)に出てきた物かな?

折口信夫との交流。折口宛の手紙の文章(自分の意図とは違うことを反対する)に苦笑。結構粘着質的なのかもしれないな。

遠野物語。それぞれの説話を抜粋して紹介。全編を読んでないので、興味深く眺める。見学時、水木しげるのあれこれを思い出していたら、しばらくして訃報に接する。腑に落ちる部分があったような、なかったような。

官僚を辞して朝日新聞社に入社。旅と採集の生活がはじまる…と思ったら、国際連盟の委任統治委員として洋行することに。官僚の世界っていろいろあるんだな。
渡欧壮行会の写真に、ロシア人の好事家・民俗学研究者のネフスキーの姿。他の人の名前がわからないのが、惜しまれる。岡茂雄などもいたのかもしれない。

当時の書籍、原稿、絵葉書など。面白かったのは採集用の手帖を作っていたこと。そのまま柳田に郵送すればいいようになっている。アイデアだな。

戦後、社会科や国語の教科書を沢山編集する。これは貧困の解消のために農政官僚になった柳田の思いだったのかもしれない。それこそ民俗学もそこにあったのかもしれないな。

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